飛沫節

はじめまして。略してNMということでひとつ。

【シャロン・テート】

『Sharon Tate』

シャロン・マリー・テート(Sharon Marie Tate, 1943年1月24日 - 1969年8月9日)は、アメリカ合衆国の女優。テキサス州ダラス出身。1960年代にテレビの小シリーズに出演し、その後映画に進出した。映画監督のロマン・ポランスキーと結婚したが、チャールズ・マンソンの信奉者達の一人、スーザン・アトキンスによって他の4名と共に殺害された。殺害当時彼女は妊娠8ヶ月であった。


シャロン・テート - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%88


先日の宗教についてのちょっとした徒然を受けて、というわけではないが、この事件です。歴史上いくつも存在してきたいわゆる『カルト』っていうのは、どれもこれも結構悲劇的な存在ですね。ってカルトは宗教じゃないってのもあるかもで、じゃあ「とある思想」でも何でもいいが、善し悪しはもちろんあるけども、そこにソレを必要とした人々が多くいるという事実はこりゃ曲げられんわけで。その信心がたとえ偶然で芽生えても必然(人為)で芽生えても、それ自体に罪は無い、ハズ。


ほんで、そういう考え方もあるよね!っていうピースフルでアンビヴァレンスなスタンスは中々許容されるもんじゃなくて、潰さないとこっちが潰されますから残念、斬りぃっていうのが往々としてある、殺伐テロールな現在過去未来ですよね。

1969年(昭和44年)8月8日夜、カルト集団のリーダー「チャールズマンソン」の指示によりチャールズ・ワトソン、パトリシア・ウィンケル、リンダ・カサビアン、スーザン・アトキンス、レスリー・ヴァン・ホーテンの5人がポランスキー邸に侵入。ヴォイテック・フライコフスキー、シャロン・テート、スティーヴン・ペアレント、ジェイ・セブリング、アビゲイル・フォルジャーの5名を殺害した。翌日の8月9日朝8時頃に家政婦であったウィニフレッド・チャップマンさんが出勤した際に発見。通報したもの。マンソンファミリーというカルト集団の起こした事件として有名だ。シャロンテートは生前ハリウッド女優だったため、芸能ニュースとして扱うことにした。



シャロンテート事件
http://www.moonage.info/entertainer/news/19690809sharontate.html


チャールズ・マンソンについてはGBの方が詳しいな。僕がこの事件とシャロンさんを知ったのはレンタルしたKASABIANのアルバム*1、そのライナーノーツに、彼らはこのリンダ・カサビアンから名をとったというようなことが書いてあったのがきっかけだった。狂信的ヒッピー集団なんて言われるこのマンソン・ファミリーの一員だった彼女は、この中で唯一、証言をした事を理由に刑を免れたのだとか。


しかし、なぜシャロンは殺されたのか。この事件以外にも彼らが起こした殺人事件はいくつかあって、何でもマンソンは自らが引き起こした*2一連の事件について、『ビートルズホワイトアルバムにメッセージを込めて、自分達に語ってきた』と言い放ったんだとか。

−簡単な事件の内容−



あるカルト教の集団が、アメリカの有名女優夫婦や金持ち夫婦を惨殺する事件が起こる。

で、逮捕後に犯行理由として、ビートルズホワイトアルバムにメッセージを込めて、自分達に語ってきたと言い、この事が話題になる。また、リーダーのチャールズ・マンソンビーチボーイズのデニス・ウィルソンと曲の共作ををしていたりして話題となった。

マンソンの予言は簡単に言うと「黒人と白人が戦争を始め、黒人側の勝利となるが、黒人には世界を統治する能力が無いため、マンソンに指導者となってもらうよう頼みに来る」というようなもの。

ここで言われる戦争の事を彼らは「ヘルタースケルター」と呼んでいた。

彼らは黒人と白人が戦争を始めるよう、黒人の仕業に見せかけ殺戮を繰り返したのである。



チャールズ・マンソン・バイオグラフィー
http://www.geocities.jp/n3ura/manson.bio.html


このあたり、『モテる』ために音楽聞くって、あの話だけじゃ片付かないリスナー論がありそうだが、・・・いやでも根本はやはりそこなのかもしれない。もちろんソレだけが音楽のファクターじゃないが、彼の行った『マジカル・ミステリー・ツアー』が少年少女らをひきつけるだけのが求心力を持ちえたのは、そういう音楽の持つ魔力というか魅力というか、何かそんな”いやらしさ”みたいなもんが作用したのかもしれない。


ってかカルトはあかんかもだが、どの時代・国でも、とりあえず少年少女なんていうものは大概カルト的存在だと思う。ハナシ逸れた。

実の母はオハイオ州シンシナティの売春婦で、16歳でマンソンを産んだ。マンソンは、白人至上主義者として黒人を敵視しているにもかかわらず、実の父と信じられているスコット大佐は肌の色の薄い黒人であった。




チャールズ・マンソン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3

彼の過激で屈折した思想の背景には、こういうバックボーンによるモンもあったのかもなんて。上の彼の予言を鑑みても、シャロンを殺すに至ったのは、そういう人種云々があったのは間違いなさそうで。とすると殺すのはたまたま彼女だったとも言えるのか。ただ、そこにはオトコとオンナのどろどろエトセトラもセットであって、アトキンスがシャロンに11回もナイフを突き刺した(だそうな)、そうさせるほどの憎悪というのは、マンソンの思想と、アトキンス(オンナ)のマンソン(オトコ)への想いとのシナジー効果による産物だろうなあと。



しかし事件時、結構いい歳だったんだなあ、モテマンソン。

*1:YouTube - Kasabian - Club Foot
http://www.youtube.com/watch?v=BcgMpD8x1No
YouTube - Kasabian "Me Plus One"
http://www.youtube.com/watch?v=4q3qXuTRpQo

*2:自ら手を下して「殺人」を行ったことは(ほぼ?)ないらしい